トレランを始めて4年間で変わったこと。前を走る選手が変わる喜び。
トレランには夢がある。
スポーツは、対人、対自分、対自然など様々なものと戦う。
一般的に
個人(陸上)、集団(駅伝)
個人球技(テニス)、集団球技野球等は、決められたルールの中、決められた規格のフィールドの中で戦う。
対人、対自分の戦いの要素が強いスポーツだ。
トレランは違う。
対人、対自分、対自然となるのだ。
+された対自然とは!?
山の上り、下り、雪、雨、岩、木、葉、気温、風、等の様々な環境変化と戦うことである。
この対自然が+されただけで、フルマラソン4時間45分の私が、2時間45分の選手と互角に戦うことができてしまう素晴らしいスポーツなのだ。
これは『中学生の野球少年が、甲子園球児にある条件を+しただけで互角に戦ってしまうようなもの』と言っても過言ではないだろう。
最近走ったみたけ山トレイルランを例に、練習を重ねることでどれだけ成果が出るスポーツか紹介したい。
距離は11キロの山を走る。
トレランを始めた4年前は1時間25分51秒だった。
今では1時間19分58秒になった。
約6分タイムを縮めることができている。
これをロードの11キロで比較してみる。
4年前は44分位(1㌔4分)で走っていた。
現在は42分位(1㌔3分50秒)だ。
縮めたとしても2分ほどだ。
同じ距離でも+自然が入ることによって伸び率が全然違う。
本当におもしろい(笑)
マラソンはタイムを縮めれば、縮めるほど追い込み方の強度が増す。
日々の生活は苦しくなる。
だが、レースで見える景色、競う人が変化する幸福が勝る。
トレイルランのレースに毎月のように出ていると、走っている最中に戦う相手は年々変わってくる。
たぶんここ4年間で競技レベルの向上により、レースで周りを走るランナーは素人→スポンサー契約選手に変わりつつある。言いすぎかも(笑)
この『ただ山を走る』ということなのだが、走力が増すことで、
周りを走る選手が変わる。
↓
ゴール後に話す内容が変わる。
↓
上に行こうとする気持ちが上がる。
という好循環が発生する。
余談だが、こんな方と話をする。
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山を走るために生きる。
そんな方との出会いがった。
山を身近な存在にするために、高尾に引っ越す。
朝山に行く。走ってから仕事をする。
フリーランサーとしてライターの仕事しながら最低限の生活で、山を走る。
月間走行距離は500キロを超えるという。
そして、毎週レースに出る。
レースが一番集中できるとはいえ、すごい。
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社会人になってもこんな人との出会いがあり、こんな気持ちでスポーツができていることをは幸せだ。
しかも、このトレランという競技の世界のトップ選手は50歳以上だったりする。
なんて夢があるんだ。
生涯現役も夢ではなく、一生競技力を向上することもできるのではないだろうか。
ちなみに、今回のみたけ山トレイルランで約30秒ほど先にゴールした選手は50歳代であり、『スポルティバ』という山メーカーの契約選手であった。
20歳差があるとはいえ、有名な選手との攻防。
常に前を狙い。捉え。プレスされ。それの繰り返し。
レース中の目標は対『人』が最適である。
対人スポーツをしてきたので、前に『目標』となる人がいると、いつも以上の力が出せる。
プロの選手とかだとなおさらだ。
対『自分』だと『脳内』で色々と考えてしまい、目標が曖昧かつぶれがちだ。
だが、前の人という『視覚』で目標が示されるので、『視覚的に優位』な私にとって最適な目標設定なのである。
幸せな時間であった。